2015.08.24
Drop the 梁!!
暑い・・・苦手。
湿気・・・苦手。。
冷房・・・苦手。。。
故に、夏・・・苦手。。。。
残暑お見舞い申し上げます!!
冬男、設計の四宮です☆
今回は、鉄筋コンクリートの躯体工事 締めくくりとして、
「柱」 と 「梁」 の施工方法についてレポートします!
まず、柱。
下の階から伸びる柱の鉄筋を、
圧接して、上階まで伸ばします。
炎が出ているのが分かりますでしょうか?
圧力を掛けながら、鉄筋同士を熱して溶かして、
一本につないぐ作業を「圧接」と言います。
赤い球状の部分は熱せられた部分です。
↑熱が冷めると圧接された部分は少し膨れていることが分かります。
もう一つ分かることとして、圧接屋さんは夏男です。
この作業、ものすっごい熱いです。熱気ムンムンです。夏です。間違いない!!
柱がすべて建つと、
以前にもレポートしている壁の配筋と型枠作業です。
その後、梁の型枠を建てます。
(分かりやすいので下の階の写真で)
床付近で組み立てた梁の型枠を、レッカー車で吊り上げて、
所定の位置に達したら、下からサポートを突いて、固定します。
↑サポートで梁を支えている様子。
上階のレッカー作業になると…
オペレーターさん(運転手さんのこと。以下、オペさん)はまったく上の様子が見えない状態での作業!!
どのようにしているかというと、
↑の写真は鉄筋材料搬入時のものですが、
上階の人が無線で指示しています!
オペさんは、無線からの指示。
「上げ・下げ・奥・手前・左右旋回・速く・遅く」といった音声情報を元に、
レッカーを操ります。
まさに職人同士 阿吽の呼吸。
ちなみに、
オペさんは車内での操作が多いので、
夏男ではないです。(多分)
続いて、梁の鉄筋です。
型枠の中に、上下の梁主筋と呼ばれる太い鉄筋を流して、
籠状に組み合わせていく。。。
…という方法もあるのですが、
これは一般的でない方法です。(上の写真は、一部だけこの方法で施工した時のもの。)
型枠の隙間に手が入りにくく、
鉄筋を入れていくことがとても大変なのが主な理由です。
一般部分は、床より上の高さで籠状の梁を一気に組み立てて、
レッカーを使って、型枠内へ梁の鉄筋を落としていきます。
写真を撮り忘れてしまったので、梁鉄筋の施工順序を簡単なスケッチにて・・・
① 柱の鉄筋が無数に飛び出している状態。
「馬」と呼ばれる支えを上下2段、各梁の上に置く。
② 柱の鉄筋の間を通すように、馬の上に梁の鉄筋を置く。
③ フープ筋という輪状になる鉄筋を組む。
④ レッカー車で梁の鉄筋を吊り上げ(人では持てない重さ)、馬を取り除く。
⑤ レッカー車でゆっくりと梁を型枠内に降ろす。
このように、梁の鉄筋をレッカーで吊り上げて、型枠内に納める作業を、
「梁落とし」や、「落とし込み」と呼びます。
「梁落とし」を繰り返していくと、一番最初の写真のようなパネルゾーンが完成するのです♪
次回は、躯体工事の進行具合を一気に紹介します!!
2015.08.05
ピーエスのこと
こんにちは、設計・花川です。
しばらく「躯体工事」の話が続いた後なので、今回は
「設備工事」についてご紹介させていただきます。
* * *
コンクリートの構造体が完成した後、次に行うのは、
様々な配管・配線を建物の中に通していく作業。
こちらの写真では、電気屋さんがハシゴで天井に近付き
あらかじめコンクリートに埋め込んであった「CD管」
に電線を通す作業をしています。(手元が見えなくてすみません!)
もう少し寄って見ると、こんな感じです。
この写真の左側に映っているあたりが、建物の中央を縦に
貫通する「パイプシャフト」、通称PS(ピーエスとかパイプスペースとか
読み方はさまざま、、)になります。
左上にオレンジに見えているのが、CD管の入口です。
パイプシャフト全体を別の角度から見たのがこちら:
電気配線、給水管(水色が目印)、ガス管、冷媒管、などを
前面道路内に埋まっている大元の管から建物内の各部屋、そして
屋上へとつなぐネットワーク、その最も重要な中継地点ですので、
配管が密集しています。
(写真には映っていませんが、もちろん排水管もあります)
* * *
パイプ・シャフトのまわりは、配管工事が終わると、
火災から守る為の壁で囲われ、室内側は断熱材で
覆われてしまいます。
一方で外廊下側は、PS内に入って、
メーターの数値を読み取ったり、整備・点検等が
できるよう、鉄扉で覆われます。
シャフトから室内に飛び込んだその他の配管類も、
天井が張られると、見えなくなってしまいます。
私たちが普段目にすることの少ない、こうした配管・配線が、新鮮な
空気や水、そしてエネルギーを私たちの生活の必要な箇所に届け、
日常を陰で支え続けています。
総延長が何キロにもなる配管・配線を、確実につないでいく
地道な作業の積み重ね。その労力の上で初めて、建物は単なる
ハコから日常生活の場へと変貌を遂げることができるのです。
設備屋さん、電気屋さんの着実な仕事に感謝です!!!
* * *
最後におまけをひとつ。
下階での配管工事が続く中、上階では、、、
工事監督の城君が、ダメ穴(※こちらのブログで荷揚げに使われている穴のことです)
を塞いだコンクリートの上に防水材を塗る処置を行っていました。
工事中、雨が降っても下階の工事に支障が出ないための配慮です。
平成建設では、監督がこうした細かい作業を自らの手で
ささっと行うことで、現場を円滑に運営していくのが特徴のひとつです。