2014.12.26
鉄筋の見分け方
年の瀬ですが、大掃除も年賀状もまだまだこれから…
こんにちは、設計担当の四宮です♪
横浜市 センター南駅前の現場について、
前回は豊田より、基礎の種別と配筋について解説させていただきました。
今回は、その内容を少しだけ掘り下げてお話しさせていただきます(^^)
まずは、この建物の基礎の全体像を、ビジュアルでお見せしちゃいます☆
雑な絵ですみません。笑
その分、分かりやすくご説明させていただきますね!
上の絵は、建物の床下の構成を簡略化して記載したものです。
まず、以前お話しさせていただいた「ラップルコンクリート」が一番下にあり、
http://blog.heiseikensetu.co.jp/blog/apartment5/entry/999.html
その上の層である①黄緑、②ピンクの色付の部分が、
前回の話題にあった、耐圧盤です。
http://blog.heiseikensetu.co.jp/blog/apartment5/entry/1004.html
①、②の高さに加えて、③青、④黄色を加えたものが、
高さ4.5mの地中梁になっています。
今回の基礎種別である、直接基礎におきましては、
俗にいう「基礎」とは、この耐圧盤+地中梁のことを示しています。
ちなみに、最初の写真は耐圧盤の上部(②ピンクの層)の工事風景です。
コンクリートは継ぎ目が無いことが理想なのですが、
この現場では、あまりに堅牢で巨大な基礎であるがゆえに、
上図の①~④に工程を分けて、鉄筋工事とコンクリート打設工事を行っています。
※①~④まで1回でコンクリートを打設しようとすると、24時間以上の時間がかかるかもしれません…
この写真は、柱と地中梁の交点を撮影したものです。
太い鉄筋が規則正しく、組み合わさって、全体を構成していく様は
まさに芸術的な仕事っぷりだと思います。
コンクリートが打設されてしまうと見えなくなってしまう辺りも美学ですね。笑
この鉄筋。もちろんのことですが、適当に入れている訳ではありません。
構造設計者が鉄筋の種類や数・太さを検討し、
鉄筋屋さんがそれを形にするために検討・作図し、鉄筋を加工して、現場で組み立てているのです。
実は、見えている範囲だけで、7種類くらいの鉄筋が使われています。
それらを区別する方法の一つはこちら!!
「29 oni ・・」 …??
これは鉄筋すべてに表示されているマークで、「圧延マーク」と呼ばれるものです。
「29」は鉄筋の太さ。直径が29mmであることを示し、
「oni」は製鉄会社がどこの会社であるかを示しています。
最後の「・・」は、鉄材の種類(強度)です。
構造設計者が指定した鋼種と相違がないか、確認することも
現場を管理する上で、非常に大切なのです。
現場検査中、視線を感じ、見上げると…
現場監督の山本さんが上から工事写真を撮影していました(^^)
撮影しているところを撮影されているとは露知らず…しっかりフレームインさせていただきました!笑
この現場は、今回が2014年最後の現場ブログアップになります。
いつもご愛読いただきありがとうございます!
異常なく、現場は進行中です☆
また来年も9階建てマンションが建ちあがる様子をお知らせさせていただきますので、
引き続きご愛読いただければ幸いです!!
次回は地中梁の中央部分の配筋の模様をお伝えします♪
鉄筋の穴?!
この正体とは…??
乞うご期待!!
2014.11.08
ターニングポイント
8月に工事がスタートして、早3ヶ月。
『臨場感』がモットーの本ブログも8回目を迎えました。
いつもご愛顧いただきありがとうございます。
今回は、「床(とこ)付け面確認」の模様を、設計職人・花川が
お伝えします。
数週間前のブログでご紹介した子ユンボたちです。
彼らがいったいどこまで掘ったかと言いますと、、、
こんなに掘っちゃいました!
6.2mもある今回の建物の基礎の深さと大きさ、写真で
伝わりますでしょうか?
そして、、、
最初の写真では褐色をしていた土の色が、
今回は明らかに異なるやや青みを帯びた「暗灰色」になっています。
土の表面を「ガチャ」と呼ばれるレンチの尖った方の先で突いてみると、
簡単に刺さらず、わずかに湿気を帯びた粘土質であることが分かります。
この土が果たして、今回の建物を支える強度を備えた密実な
「土丹」(どたん)と呼ばれる層の土なのかどうか?
この層が、敷地全面に亘って均一に分布しているかどうか??
まさに、「そこがポイント!」なのです!
すかさず事前に採取しておいた土質サンプルを取り出し、
(2番目の写真で豊田設計士の隣に写っている黒袋に入っていたのはこれです)
見た目や、手触り、そして匂いなどから、見定めていた地層と
同一であることを確認します。
構造設計者の意見も聞きながら行われた現場での慎重な話合いの末、
出た結論は・・・
「多少の高低差は認められるものの、次の工程に進んで問題なし◎」
深く掘り下げる「下へ」の工事はひとまずここまで。
次回からは、「上へ」積み上げる工事になります。
どんな景色が見られるか、ご期待ください!