2015.09.12
大工登場!
こんにちは!
台風が来ては去る日々が続きますが、
現場では天候に気をもみつつも、
工事が順調に進んでおります。
しばらくぶりの投稿になります、
設計・花川です。
前回は、「定点写真」で、躯体工事が終わる直前のところまでをご紹介しました。
その最後の写真を撮影した場所が、こちらの屋上になります。
奥の方でツンツン立っているのは、雷から建物内の人を守る「避雷針」。
地上30mならではの風景です。
あたりを見回すと、、、
コンクリートを囲んでいた「型枠」を構成していた部材が
型枠大工の手により整然と束ねられ、
次の現場へと運ばれる時を待っていました。
これだけの物量のモノを、10回も下から上へ持ち上げて、
わずか数ミリ~センチ単位の誤差で、
何もない空間に、
コンクリートを流し込んでもビクともしない型枠を造る。
改めてすごい技術と精神力だな、と思わされます。
***
そしてその下では、、、
配管や配線工事が終わり、ユニットバスが据えつけられた室内に、
別の「束」が届いていました。
「木」の束の上におかれた、スケールとペンケース。
この持ち主は、、
そう、木を扱う職人、「大工」さん! です。
「型枠大工」さんたちからのバトンを受け取った彼らの手で、
上の写真のようなガランドウから、
天井や、
そして部屋の骨格となる壁、
設備配管を覆う床が、
文字通りミリ単位の精度で組まれていきます。
そんな彼らの仕事の一端を、
続く数回にわたって紹介していこうと思います。
ご期待ください!!
大工の視点から綴られた「大工ブログ」も、
よろしければどうぞお楽しみください。
2015.09.07
定定定定定定定定定定定定点
本現場の密着ブログもついに30回を越えました!
いつもご愛読ありがとうございます!!
設計担当 四宮です。
実は、基礎の終盤頃から撮り溜めて、懐で温めてきた写真があります!
「定点写真」というものをご存じでしょうか?
その名の通り、同じ場所から同じアングルで撮る写真のことで、
建築・土木工事においては、
その工事に起因して、周囲の環境(隣接建物や地盤等)に
異常が発生していないか確認する目的で撮影されます。
が。
単純に建物の出来上がっていく履歴が分かりやすいと思って、撮影してみました☆
□基礎最上部配筋 施工中
□基礎最終検査
□1階床 施工中
□2階梁型枠 施工中
□2階床・梁 施工中
□2階柱・外壁 施工中
□3階床・梁 施工中
□3階柱・外壁 施工中
□3階壁・4階梁 施工中
□4階床・梁 施工中
だいぶ進んできました!
4階から、賃貸住宅部分になるため、
躯体工事も折り返し地点を回ったところへ差し掛かりました♪
ここまでの写真の推移で工期としては、だいたい4ヵ月くらいです。
まだまだ続きます!!
□4階壁 施工中
□5階床・梁 施工中
□5階壁 施工中
□6階床・梁 施工中
□6階壁 施工中
□7階壁 施工中
建築現場の道路向かいにある商業施設の駐車場から
撮影させていただいているのですが、
ついに私の現場用カメラでは納めきれなくなりました(^^)
北側のバルコニーですが、道路が広いので柔らかい明るさが期待できます!!
そして、ついに…
□9階壁 施工中
これ以上高くなることはもうありません!
周りの建物にも高さが追いつきました☆
(会社のロゴも新しいものに更新されていますね。)
南側は…
足場が外れるのが楽しみです!!
今回のブログで長かった躯体工事も無事終了になります。
次回は、住戸内部の大工工事をご紹介致します!!
おまけ。足場の最上層よりロータリーを望む。
絶景かな♪
2015.08.24
Drop the 梁!!
暑い・・・苦手。
湿気・・・苦手。。
冷房・・・苦手。。。
故に、夏・・・苦手。。。。
残暑お見舞い申し上げます!!
冬男、設計の四宮です☆
今回は、鉄筋コンクリートの躯体工事 締めくくりとして、
「柱」 と 「梁」 の施工方法についてレポートします!
まず、柱。
下の階から伸びる柱の鉄筋を、
圧接して、上階まで伸ばします。
炎が出ているのが分かりますでしょうか?
圧力を掛けながら、鉄筋同士を熱して溶かして、
一本につないぐ作業を「圧接」と言います。
赤い球状の部分は熱せられた部分です。
↑熱が冷めると圧接された部分は少し膨れていることが分かります。
もう一つ分かることとして、圧接屋さんは夏男です。
この作業、ものすっごい熱いです。熱気ムンムンです。夏です。間違いない!!
柱がすべて建つと、
以前にもレポートしている壁の配筋と型枠作業です。
その後、梁の型枠を建てます。
(分かりやすいので下の階の写真で)
床付近で組み立てた梁の型枠を、レッカー車で吊り上げて、
所定の位置に達したら、下からサポートを突いて、固定します。
↑サポートで梁を支えている様子。
上階のレッカー作業になると…
オペレーターさん(運転手さんのこと。以下、オペさん)はまったく上の様子が見えない状態での作業!!
どのようにしているかというと、
↑の写真は鉄筋材料搬入時のものですが、
上階の人が無線で指示しています!
オペさんは、無線からの指示。
「上げ・下げ・奥・手前・左右旋回・速く・遅く」といった音声情報を元に、
レッカーを操ります。
まさに職人同士 阿吽の呼吸。
ちなみに、
オペさんは車内での操作が多いので、
夏男ではないです。(多分)
続いて、梁の鉄筋です。
型枠の中に、上下の梁主筋と呼ばれる太い鉄筋を流して、
籠状に組み合わせていく。。。
…という方法もあるのですが、
これは一般的でない方法です。(上の写真は、一部だけこの方法で施工した時のもの。)
型枠の隙間に手が入りにくく、
鉄筋を入れていくことがとても大変なのが主な理由です。
一般部分は、床より上の高さで籠状の梁を一気に組み立てて、
レッカーを使って、型枠内へ梁の鉄筋を落としていきます。
写真を撮り忘れてしまったので、梁鉄筋の施工順序を簡単なスケッチにて・・・
① 柱の鉄筋が無数に飛び出している状態。
「馬」と呼ばれる支えを上下2段、各梁の上に置く。
② 柱の鉄筋の間を通すように、馬の上に梁の鉄筋を置く。
③ フープ筋という輪状になる鉄筋を組む。
④ レッカー車で梁の鉄筋を吊り上げ(人では持てない重さ)、馬を取り除く。
⑤ レッカー車でゆっくりと梁を型枠内に降ろす。
このように、梁の鉄筋をレッカーで吊り上げて、型枠内に納める作業を、
「梁落とし」や、「落とし込み」と呼びます。
「梁落とし」を繰り返していくと、一番最初の写真のようなパネルゾーンが完成するのです♪
次回は、躯体工事の進行具合を一気に紹介します!!
2015.08.05
ピーエスのこと
こんにちは、設計・花川です。
しばらく「躯体工事」の話が続いた後なので、今回は
「設備工事」についてご紹介させていただきます。
* * *
コンクリートの構造体が完成した後、次に行うのは、
様々な配管・配線を建物の中に通していく作業。
こちらの写真では、電気屋さんがハシゴで天井に近付き
あらかじめコンクリートに埋め込んであった「CD管」
に電線を通す作業をしています。(手元が見えなくてすみません!)
もう少し寄って見ると、こんな感じです。
この写真の左側に映っているあたりが、建物の中央を縦に
貫通する「パイプシャフト」、通称PS(ピーエスとかパイプスペースとか
読み方はさまざま、、)になります。
左上にオレンジに見えているのが、CD管の入口です。
パイプシャフト全体を別の角度から見たのがこちら:
電気配線、給水管(水色が目印)、ガス管、冷媒管、などを
前面道路内に埋まっている大元の管から建物内の各部屋、そして
屋上へとつなぐネットワーク、その最も重要な中継地点ですので、
配管が密集しています。
(写真には映っていませんが、もちろん排水管もあります)
* * *
パイプ・シャフトのまわりは、配管工事が終わると、
火災から守る為の壁で囲われ、室内側は断熱材で
覆われてしまいます。
一方で外廊下側は、PS内に入って、
メーターの数値を読み取ったり、整備・点検等が
できるよう、鉄扉で覆われます。
シャフトから室内に飛び込んだその他の配管類も、
天井が張られると、見えなくなってしまいます。
私たちが普段目にすることの少ない、こうした配管・配線が、新鮮な
空気や水、そしてエネルギーを私たちの生活の必要な箇所に届け、
日常を陰で支え続けています。
総延長が何キロにもなる配管・配線を、確実につないでいく
地道な作業の積み重ね。その労力の上で初めて、建物は単なる
ハコから日常生活の場へと変貌を遂げることができるのです。
設備屋さん、電気屋さんの着実な仕事に感謝です!!!
* * *
最後におまけをひとつ。
下階での配管工事が続く中、上階では、、、
工事監督の城君が、ダメ穴(※こちらのブログで荷揚げに使われている穴のことです)
を塞いだコンクリートの上に防水材を塗る処置を行っていました。
工事中、雨が降っても下階の工事に支障が出ないための配慮です。
平成建設では、監督がこうした細かい作業を自らの手で
ささっと行うことで、現場を円滑に運営していくのが特徴のひとつです。
2015.07.22
朝礼風景
こんにちは!
本ブログもあと少しで始まって1年を迎えます。
しかし!!
お楽しみはまだこれからですョ。
設計・花川です。
今日は、ある打合わせがあって、
朝一で現場に向かうことになりました。
前面道路から、いざ打合せ場所となる1階奥の仮設部屋へ。
一番で到着、と思っていたのですが、、
既にこんなに人が、、(現場の朝は早いんですね!)
流れで朝礼に参加することになりました。
担当する工種ごとに列を作って、
ラジオ体操で体を軽く動かした後には、、
恒例の「KY活動」が始まります。
「KY」=「空気読めない」ではありません!
「危険予知活動」です。
現場は常に危険と隣り合わせ!!
ですので、
その日に行われる工事の内容を職種ごとに口頭で報告し、
予想される危険について発表し、注意を喚起し合います。
左から設備工、電気工、足場工、左官工、大工(型枠)、大工(木)
という順に並んでいます。
(手前は左から監督の山本、城、朝倉)
朝礼が終わると、職種ごとに集まって段取りの打合せをします。
型枠大工は動きが機敏で、この後、一番に颯爽と上に向かっていました。
***
その後、監督と各職種の長が集まって、
相互に調整を要する部分について、慎重に
施工方針を決定していました。
以上がほんの15分ほどの短時間で行われます。
ピリッと引き締まった現場の空気にふれて、
元気をいただき、打合せも中身の濃いものになりました。
今日も無事故でありますように。