こんばんは!新人大工の内藤です!
僕はここ暫くの間、現場の作業から少し離れて、現場で使う造作材を会社で加工する仕事をしていました。
ということで今回は、会社の加工場での仕事について少しご紹介したいと思います!
加工場には様々な加工用の機械がありますが、ここ最近、僕が最もお世話になった機械がこちら。
超仕上げかんな盤、通称「超仕上げ」です。
どんな機械かというと、木材の表面を薄く削り取ってツルツルに仕上げる、いわば鉋(かんな)の仕事を手早くやってくれる優れものです!
…というと、「ええ~、大工なのに手道具じゃなくて機械使って仕上げるの~?」という耳が痛くなりそうなご指摘をいただくかも知れませんが…
やはり、限られた予算、限られた時間で数多くの造作材を加工するとなると、今やこういった加工機の存在は欠かせないものとなっています。
もちろん、本当に大事な化粧部材などは、確かな腕をもった先輩大工が手鉋で、機械以上に美しく仕上げたりもします!(僕はまだまだ未熟なのでその域には達していませんが(汗))
そういった、「何を重視して、どういう方法で作り上げるか」という事は、現代の家づくりにおいて常に考慮すべき事柄の一つではないかと思います。
さて、話をもとに戻しつつ、さらに弁明しようというわけではないのですが…
この超仕上げ、思っていた以上に難しいんです!(笑)
木材に鉋をかける際には、刃の出を微細に調整して、できるだけ均等にかつ適度な薄さで削れるように心掛けねばなりませんが、それはこの超仕上げとて変わりません。
機械はあくまで自動で送材してくれるだけなので、刃の出は己の目と指先と直感をフルに働かせて調整しないといけないのです。
これがなかなか難しくて、初めて刃の調整に挑んだときは、自分の納得いく削り具合にするまで1時間近くも掛かってしまいました…
機械を使っても必ずしも楽に綺麗に仕上がるわけではないということを、身をもって学んだ気がします。
また、刃先の切れが悪くなってきたら、これまた研磨機という機械を使って刃を研ぎ直すのですが、これも砥石と刃の当たり具合を手動で調節しなくてはならないので、なかなか気が抜けません。
これら二つの機械の間をひたすら行き来するような日々を一週間ほど送っていて、通りがかった先輩からは「そろそろ飽きてきてんじゃない?」と笑いながら声を掛けていただいたりもしましたが…
最初のうちは慣れない機械の操作に手こずったりして苦戦しながらも、次第にコツをつかみ始めたり、「こうしたらもっと綺麗に仕上がるかなー」なんて考えながらやっていると、同じ作業の日々でもなかなか楽しく過ごせたりします。
また、自分で研磨機を使って研いだ刃を、自分で超仕上げかんな盤にセットして上手い具合に調整して、材が綺麗に仕上がったときには、達成感もなかなかのものです。
今はまだ機械の力を借りていますが、いつかは機械のみならず手鉋も使いこなせる、立派な「仕上人」になれる日を目指して頑張りたいと思います!