「メリークリスマシタ」
みなみなさまはさんたさんになにをいただきましたか。
日本におけるクリスマスの起源は1549(天文18年)年にフランシスコ・ザビエルが文化を持ち込んだことから始まったといわれています。
その後鎖国や戦争などあれこれありましたが、1950年代中頃には一般家庭でもクリスマスを祝うスタイルが定着していきました。
こんにちは大工工事部設計課後藤です。
長文失礼いたします。
ところで皆様「伝統構法(工法)」というものをご存じですか。
建築の専門家の方々の間でも明快に区別して語られていないのですが、柱を使って家を建てるという構法を「木造軸組み工法」といい、
筋交い、ボルトやプレートなどの補強金物及び構造用合板に類するもので壁量を確保して家を建てることを「在来構法」といいます。
一方で、壁量に頼らず構図架構(木組み)そのもので耐力を生み出して家を建てることを「伝統構法」といいます。
地震に対して金物や筋交いで対抗
「在来構法・剛」
地震に対して木組みでエネルギーを吸収
「伝統構法・柔」
いわば「剛構造」と「柔構造」です。
弊社が建てる住宅においても大工手間が少なく、地震時の揺れも伝統構法に比べて小さい在来構法を採用するケースが多くなっております。
しかしながら、近年の研究、実験によって大地震に相当する揺れにおいても全壊しない等の事例もあることから、どちらも一長一短であり構造耐力の面ではどちらかが優れているとは言えないようです。
大きく異なる点はやはり「歴史」でしょうか。
建設中の現場でよく見る筋交い。これ実は本格的に使われ始めたのは戦後だということをご存知でしたか?
恥ずかしながら、私は最近知りました。世に定着しだしたのはクリスマスより遅いんですね。
『伝統構法』 は木組架構そのものですので長年にわたり受け継がれて来た伝統的型があります。それを自らの手で体現し、現代の技術による快適性を加えた家に家族と共に住みたいと動き出したのが川原崎様邸です。
この継手や仕口が古来より受け継がれてきた伝統的型です。
1本1本大工の手作業により刻まれた材料は、現場で入らない等の不具合がないよう、その場で一度実際に仮組します。
そしてみつけました「不思議な溝」!!
柱と思われる4寸角の部材両面に掘られた細長い溝。
そしてそれが大工布谷の手により掘られている瞬間!
実は大量の柱や梁に掘られたこの溝こそが、この川原崎邸最大の見せ場であり、特徴でもあります。
一体何なのでしょうか??
さて平成建設の最後の出勤日は各支店・各部署とも大掃除が恒例行事となっております。
従って、本日(12月26日)が実質的仕事納め。
それを狙ったかのように10月より加工してきた材料が現場に搬出されていきました。
(実際は棟梁をはじめとする弊社大工集団が汗水流して刻んできた賜物です。)
丁度工栄建設の名倉さんが手伝いに来てくれていました。
(多能工は本当に頼もしい仲間です。ありがとうございます。)
いってらっしゃい!
来年は年明け早々建て方が始まります。
在来工法での建方とは異色の風景が見られると思いますよ!
この膨大な木材の山(これでもごく一部ですが)がどのようなカタチを形成していくのか。。。
乞う期待!!
本年平成建設は25周年記念祝賀、世田谷支店OPENと一つの節目のような年を迎えることができました。
これもお客様をはじめ、現場近隣住民の方々、関係業者様のおかげでございます。
来年はより一層みなさまにおもしろく、質の高い「もの・こと」が届けられるように会社全体で精進してまいります。
皆様よいお年をお迎えください。
こんにちは。渡邊です。
唯希(5年目)の方です。
前回の更新では熱い大工さんたちからの反響を多く頂き、さらに頑張ろうと思いました。
さて、今回は。
和風建築にはよく丸太が使われます。そのなかで一際目につくこの部分!
「どうなってんの?」と思いませんか?僕は思いました。
ネットで調べて本で調べて...
やってみました。
やり方はいろいろあるんですがこの手法は『捻組(ねじぐみ)』と呼ばれるものです。
僕なりに簡単に説明してみたいと思います。
まずパーツ!左から楔3つ、短いですが丸太桁、鼻先(先端部)、交差する丸太梁、柱です。
先端部材(鍵状のほぞ)を中心が丸く掘られたほぞ穴にブスっ!
そして90度クルッ!
先端側のパーツと合わせてコチコチっと楔を打って
柱を入れれば完成。
独特な組み方で捻っていれるから捻組です。そのまんまです。
この手法だと金物を一切使わず木材のみでできます。パパッと説明しましたが実際には相当の時間と技術が求められます。
興味のある方。今の説明じゃわかんない方。我が家にも造ってもらいたいと思われた方。厚木支店にいらしてください。
全力で説明させて頂きます。
まだまだ未熟者ですがもっともっと身につけて、出来上がってしまうと大工しかわからないところを伝えていけたらと思います。それではまた。
こんにちは!大工2年生の内藤です。
先日12月18日、10月に受験いたしました一級建築士の設計製図試験の合格者が発表されました。
さて、さっそくですが、自分の結果はといいますと…
…落ちました。
試験が終わったあとに、自分でも「あー、ここ、動線計画ミスってた…」とか「こうすればもっと上手くまとまってたな…」と、いくつものミスに気付いてはいたので、仕方のない結果ともいえるのですが。
やはり、知識さえ身に付ければ突破できる学科試験と比べて、制限時間内に自分のプランを完成させるだけの発想力や作図力が必要となる設計製図試験は、なかなか難しいものでした。
ただ、自分は今回の試験には落ちてしまいましたが、毎週日曜日に資格の学校に通い、
平成建設の設計職の人たちや、役所で働いている方、富士で大工をしているという同年齢の方など、
ほかの受講生や講師の建築士の方と朝から晩まで設計製図の知識と技能を追求し続けた日々は、決して無駄な経験ではないものと思っています。
今回の経験を礎に、来年こそは必ず合格できるように、改めて頑張っていきたいと思います。
ということで、いずれ、「一級建築士への道 ~第二部~」をお送りしたいと思いますので、お楽しみに!
こんにちは。大工工事部設計課の後藤です。
街を歩けばクリスマス、お正月といよいよ年の瀬といった感じですね。
皆さんは残りの2014年をいかがお過ごしでしょうか。
弊社の大工の仕事としましては、多少前後することもありますが、
建前(骨組み)→屋根下地組み→サッシ取付→外壁下地組み→床下地組み→天井下地組み→内部壁下地組み→床材施工→天井下地板・壁下地板張り・造作工事→雑工事
となります。
その作業の中で必要な材料を拾い、発注、必要なものは加工場或いは現場に搬入して加工後組み立てというのが全体の大まかな流れです。
ただし柱や梁といった構造材に限っては、プレカット主体となります。
設計図面を元にプレカット会社に依頼し、住宅の構造材を合理的に解剖して工場で製材された木材はプレカット工場で加工されます。
建設現場には、継ぎ手、仕口の加工まで施された材が配送され、あらかじめ工場で加工済みのものを現場で組み立てることによって、
工期の短縮、建築現場の資材置き場や作業スペースの縮小、大工の技量によらない均質な加工などのメリットが得られるので、現在の木造住宅建築においてプレカットは全国で幅広く用いられています。
従来、木造住宅では現場に作業小屋を設けそこで木材を加工しており、実際の建物の各部位の寸法にあうように材を切断し、ホゾなどの仕口加工をするのは、現場の大工がやる作業でした。
便利になった反面、「刻み」という根本的大工技術の継承が困難になっています。
弊社においても「刻み」から手掛ける現場は稀です。
今回取り上げさせていただくのは川原崎様邸。お施主様は弊社大工の川原崎和俊(かわはらさきかずとし)様。
http://blog.heiseikensetu.co.jp/blog/carpenter/author/267.html
上記ブログを見ていただければ分かる通り日本の伝統構法への思い入れは強く、
ご自宅を日本の伝統技術をより住みよい昇華したカタチで実現しようと、「刻み」から行っております。
貴重な機会とあって、大勢の大工が自分の現場が終わってから刻みに参加しています。
かわさん、ありがとうございます!!
弊社では全ての過程・工程で
「HEISEI DAIKU MIND」を注入し、
お客様の思いを形にし、日本の建築技術を伝承していきます。
平成建設では
本物の職人が育っています。
第参話につづく・・・
こんにちは。大工工事部の渡辺大記です。
街を歩けばクリスマス、お正月といよいよ年の瀬といった感じですね。
皆さんは残りの2014年をどうお過ごしでしょうか。
僕はといいますと、
いま携わっている新築住宅現場の建方が佳境にさしかかっています。
これがその経過段階の写真です。
弊社の住宅の大半は、「在来構法」や「SE構法」といった構法が採用されています。
一方この住宅は、一種の「マッシブ・ホルツ構法」が採用されています。
マッシブ・ホルツとはドイツ語で「木のかたまり」というらしく、
その名の通り、一本一本の角材が集合体として一つの面を成しています。
そしてその面が床、壁、天井となります。
木の温もりを全身で感じることのできる住宅となっています。
国内では一般的にはまだあまり普及されていない構法ではありますが、
中低級国産材の利用などを目的とし、国内でも注目されている構法であります。
完成がいまからとても楽しみです。
こういった貴重な経験をさせてもらえる環境に感謝して。