こんにちは 大工の北村武留です。
今日は大工道具の一つ、玄能のおはなしを少し。
先日、先輩大工さんからこんなものをいただきました。
木の枝。ただの木の枝・・・ではないんです!!大工にとっては。
玄能の柄にするには最適な木材なんです。
写真の長いほうがカマツカ、短いほうが白樫です。
カマツカは、固く折れにくいため鎌の柄に使われていたことがその名の由来。
別名牛殺し(ウシコロシ)とも言い、牛の鼻輪材に使用されたり鼻輪を通す穴を開けたりするのに使われていたそうです。また、牛が枝の間に角を入れると抜くことができなくなるくらいに強靭な枝だからとも言われています。
白樫は大工道具には欠かせない材です。玄能の柄をはじめ、鑿の柄や鉋の台など幅広く使われます。
大工は自身の体格や癖、好みによって玄能の柄の長さや太さ、曲がり具合などオリジナルのものを作ります。より早く、美しく建築するための工夫です。
ちなみにこちらは私の大事な玄能たちです。