引っ張ってしまいましたが、
昨日の続きです。
では、漆のどんな技法で、何を作ったかというと
『顔料を加えていない漆を木地に塗ってはふき取る作業を何度も繰り返し、木目を鮮やかに見せる手法。』
そうなんです。
吹き漆という技法で鍋敷きを作りました。
でもなんで、吹き漆で鍋敷き?といいますと、、、
「棚は棚でも・・・」 の時に、T様から鍋敷き(正確にはガス炊飯器敷き)のご依頼もあったからなのですが、
樹種は、余った端材がいいですと仰られるものだから、困りました。
なぜかといいますと・・・
丸い形をご希望されていたからです。
余った端材はメルクシパインといい、明るい色合いと木目で家具などによく使われるのですが、
集成材ですので、丸い形ですと木口(こぐち)と木端(こば)のバランスがあまりかっこよくなく、
さらに、明るい色合いですので鍋敷きにはそのままだと不向きな印象を持っていたからです。
そこで、旋盤で均等に溝をつけて、中心に穴を開けバランスを保ち、耐久性の高い吹き漆を行いました。
埃が経たないところで、丁寧に塗り、湿度管理された室(ムロと読みます)で乾燥させ、
また塗り、乾燥と三回繰り返したのが、こちらです。
すでに完成した写真しかないのですが、、、
(本当にビフォーとは比べられないぐらいよくなったのですが。。。比べて頂きたかったです)
自分で言うのもなんですが、バランスといい、深みのあるはっきりとした木目といい
ちょっと、かっこよくないですか?(笑)
裏はゴムでかさ上げし、指が入るようになっています。
そして、自分のサインも入れさせていただき、
お渡ししました。
すると、後日T様から・・・
『サイズもピッタリです。ありがとうございました。』
という、とてもうれしい文章とともに写真が・・・
私自身作ることはもちろん、楽しく好きですので、大工をやっているのですが、
やはり一番うれしいのは、
自分で作ったものが、しっかりと使って頂けていて、さらに役に立っていると思えた瞬間です。
T様。こちらこそ、いつもありがとうございます。
こんにちは。
10年経ってやっと、『一人前の一年生』といわれる大工の世界ですから、
日々勉強なのですが・・・先日もありました。デビュー戦です。
そう、漆との戦い!
とは言っても、蒔絵や沈金、螺鈿など高度な技法ではなく、
かぶれるか、かぶれないかの話ですが・・・(笑)
とはいいつつも、ひどいと全身がかぶれてしまうので、
昔の宮大工の家系では、子供が生まれたら
免疫をつくるために、ウルシの木の傍に連れていったというぐらいですから、大事なことです。
結果は・・・
大丈夫でした。
でも、少し経ってから出る場合もあるので、気を付けて下さい、
と教えてくれたのは、漆職人を経て、現在大工修行中の有賀大工です。
そしてさらに、驚いたことが、
この漆刷毛。
人毛でできているみたいです!?
なんで?
と聞いたら、髪の毛は意外と細く、刷毛目も立ちにくく、
鉛筆の芯のように先端から柄尻まで毛を入れ、
鉛筆を削るように刷毛を削りながら使いうため、長い毛が必要だから、人毛らしいです。
う~ん。
初めての漆の世界。 新鮮だ! 楽しすぎるぞ!!
でも、大丈夫か?
うまくいくのか?
続きは明日ッッ!!!ハハハ
こんにちは!
このところ、大工ブログが以前の賑わいを取り戻しつつあり、内心少しホッとしている大工2年生の内藤です。(笑)
さて、そんな自分の近況はといいますと…
先週から伊豆の国市内で新たに始まった現場に、建て方から入らせていただき、連日奮闘しております。
しかも、その現場は大工ブログでお馴染みの福田昌平さんが親方、かつ現場監督を務める現場…
ということで、一層気合を入れて頑張っています!
昌平さんといえば、現場の環境整備やお施主様への心配りに労を惜しまないことで有名でして、大工ブログの昌平さんの記事の端々からもその様子が窺えるのですが…(笑)
実際に昌平さんの現場に入ってみると、現場近隣の清掃やご近所の方々への挨拶を欠かさなかったり、お施主様のご家族の家づくりに対する思いをしっかり汲み取って現場養生をしたりと、随所にその心遣いを見ることができます。
そして、そんな心配りのおかげか、ご近所の方々と顔を合わせるとどちらからともなく挨拶を交わしたり、お施主様も度々現場に様子を見に来てくださったりと、とても気持ちのいい現場環境ができている気がします。
先日は、いつも現場のことを気にかけて下さっているお隣さんが、自家製のトマトを差し入れしてくださいました。
これが、見た目から想像していた以上にとても甘くて美味しく、現場で食べきれなかった分は持ち帰って、夜のデザート代わりにさせていただきました。(笑)
こういった、現場近隣の方々やお施主様との関わりを、より気持ちのよいものにする心遣いを、自分も身に付けていきたいものです。
…ところで、記事タイトルの「となりのトマト」は、この記事を書いている今、テレビで放送している某ジブリ作品のタイトルをもじったものですが…
テレビといえば、この度、平成建設もテレビに出ます!(笑)
直近ですと、さっそく明日(13日)の8時25分からNHK総合「サキどり」にて、平成建設が取り上げられる予定です。
お時間のある方は、ぜひご覧になっていただけると幸いです。
私が担当させていただいている新築現場のお庭にもきれいな紫陽花が咲いています。
こんにちは、北村です
みなさんも、ニュースなどで最近よく耳にすると思いますが、
『職人不足』
社会問題になっていますよね
東京オリンピックの開催や、アベノミクスによって今後数年間は建設需要は高水準を維持しそうです
仕事はあるのに職人さんがいないという、需給バランスが崩れているのが現状
それじゃあ外国人労働者に門戸を広げよう、女性にも活躍してもらおう、
という政策が打ち出されています
さて、
そもそも『職人』とはどんな方たちを指しているのか
私が大工という職人の一人として、いろいろな報道などを見聞きして感じるのは
その言葉が指す者の幅の広さ
単純作業をこなす、いわゆる作業員や
親方の下で専門の技能を有して働く技能者
技能者を数名~十数名束ね、高い技能とリーダーシップを備え、職長として現場に立つ親方
職長を何人か束ね、会社としてその組織のリーダー、つまり経営者となる者
どの人材が足りないのか・・・
全部足りないんです!いったいどうすればいいんでしょうか((+_+))
それぞれに、必要な施策が異なるでしょう
短期的な視点と、長期的な視点と、あらゆる視点からバランスよく人材を作っていく
きっとそういうこと
社会問題にまでなっていますから、
私たち建築に携わる者すべてが、責任を感じて、反省し、前向きに取り組んでいかなければなりませんよね。
職人を育てる会社として、弊社がTVに取り上げられます。みなさんご覧になってください。
かなりご無沙汰してます。
ひさーーーしぶりの水曜日の原田です、覚えてますでしょうか?
焼津の現場の養生も剥がれ、畳も建具も入り、施主様の選ばれたセンスのよい家具も搬入され、とてもお洒落な内部空間が出来上がりましたので紹介させていただきます!
床を傷つけないように養生していたベニヤ達もお役御免!
綺麗な床が顔を出しました
トイレもシックな空間に、用を足すのがもったいないくらいです(笑)
キッチンもピッカピカです!
玄関も白い壁に黒で統一されたベンチや下駄箱がいい味を出しています
欅の大黒柱も黒くなり木目が綺麗に出ています
和室には畳が入り、照明もついてい草のいい匂いに満ちています
そして施主様が用意された扉が搬入されました
ずっしりと重量感があり、とても趣のある引き戸です、めっちゃかっこいいです
そしてそして続々と運び込まれる家具たち
TVボード、テーブル、椅子、ソファー、、、何と全て無垢で出来ているんです
これらは全て施主様が用意されました。
細部を見てみると
部材を貫いて『ほぞ』や『くさび』を使った仕事をしていました
まだ内部の作業をしている時に施主様がおいでになり、この家具の写真を片手に
『これかっこいいんだよ、こういう仕事が好きなんだよ』
と笑顔で話されました
職人の技をしっかりと見てくれているんだなと思い、とてもうれしくなり
同時にこの現場の担当になれて本当によかったなと思いました
K様、短い間でしたがありがとうございました
いつにもまして真面目な内容とこれで終わりかのような雰囲気を醸し出していますが、、、
実はまだ終わっていません(笑)
気になる続きはまた次回!!
原田の焼津生活は続きます!!!!!