• October
    04
    2013

    研ぎ一生

    こんにちは 北村です。

    大工の世界でよく言われる言葉

    穴掘り3年

    鋸5年

    墨かけ8年

    研ぎ一生

    大工の技を磨く上で、刃物がよく切れることは絶対条件であります。

    なので大工は「研ぎ」と「砥石選び」にはそれなりの時間とお金をつぎ込みます。

    というわけで、今日は僕が愛用している砥石くんたちをちょっと紹介。

    左から、中砥石(人造)、仕上げ砥石(人造)、仕上げ砥石(天然)×4 名倉砥石(天然コッパ)

    天然砥石はそれぞれ採掘される山や地層の深さの違いにより性質も違います。

    たくさんあるなぁと思われる方もいると思いますが、研ぐ物(鑿や鉋)の種類や刃物(鋼)との相性によって使い分けてます。

    そして研ぎですが、

    刃物を真っ平らに研ぎあげることが、よく切れる刃物の基本的な条件ですので、

    どういうことかと言うと、こんなかんじ。

    砥石と刃物が吸い付いて離れないこの状態がしっかり研げる基本のキ 

     工業化が進み、機械が大半の仕事をしてくれる今でも、細かな造作や伝統的な和の空間などを作るにはよく切れる刃物と大工の技が必要なんです。

    だからこの仕事は楽しいんだと思います。

     

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    北村 武留(きたむら たける)

    一級建築大工技能士|一級建築士

  • September
    20
    2013

    〇〇の秋

     こんにちは 北村です。

    タイトルのように、「〇〇の秋」ってよく言いますが、みなさんは〇〇に何が入りますか?

    私は読書が趣味なので、この秋おすすめ一冊をご紹介したいと思います。

    利休にたずねよ

    「火天の城」などを書かれた山本兼一さんの作品で、直木賞を受賞されています。

    戦国の動乱の中に生き、「茶聖」とまで呼ばれるほどに茶の世界に深く美を追い求めた千利休を描いています。

    現代の、「茶」そして「数寄屋建築」の礎を築いた人物といえます。

    現在進行形で読んでいますが、とっても面白いです。

    そして、この本が原作の映画が12月に公開です。

    市川海老蔵さん主演で、国宝級の寺社仏閣や茶道具を利用し、三千家の協力のもと、文化的・芸術的にも見ごたえのありそうな映画で今から楽しみです。

    以上、私の「〇〇の秋」の紹介でした。

     

     

     

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    北村 武留(きたむら たける)

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  • September
    06
    2013

    スギの家

    こんにちは 大工の北村です。

    9月2日の日本経済新聞でこんな記事を見つけました。

    天然スギの家屋  脳の疲れ 急速に回復  九州大研究グループ 

    記事によると、
    天然の国産スギの家と、合板など新建材の家とでは住み心地に差があるのかを、それぞれ実験棟を建てて【脳科学・生理学・心理学】の観点から比較したそうで、実験の結果、国産スギの家は【新建材の家と比べて脳の疲れを急速に回復させる効果があること】がわかったそうです。

    研究グループの清水教授は、

    「被験者の脳と体は天然材の方が良い傾向を示した」
    とコメントしており、
    「スギの香りが影響したのでは」
    とのこと。

    私は学者さんではありませんので科学的なことはわかりませんが、
    なんとなく納得・・・  いやただの感覚ですが。

    でも、毎日のようにスギやヒノキのみならず、ベニアをはじめとする新建材も切ったり削ったりしている身としては、そうだろうな~って思うんです。
    みなさんも同じ感覚ではないですか? 

    じゃあ 新建材使わないで無垢材だけで家建てようよ!!ってことになるんですが、世の中そんなに単純じゃない(´Д` )
    今や新建材を全く使用しないで家を建てることは大変なことになってしまっているのが実情です。
    構造用の合板をはじめ、綺麗な木目のシートが貼られた造作建材、MDFやパーチクルボードなどなど、どれも安価で施工性がよく、戦後の住宅の普及に大きく貢献してきたことも事実。

    しかしこの先・・・
    住宅にも健康志向の波が押し寄せてます。そして、戦後植林された木が伐採の時期を迎えています。

    国の政策としても木材利用ポイント制度が動き出しました。

    これからの家は、大工が丁寧に造った、無垢材をたくさん使った木の香りがするやすらぎの空間がいいと思います。

    もし私が住まうならそういう家を建てたいなぁ( ´ ▽ ` )

    こんな想いに共感してくださったみなさん、私たちと一緒に素敵なおうち建てませんか...

     

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    北村 武留(きたむら たける)

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  • August
    23
    2013

    飛騨高山

     こんにちは 大工の北村です。

    毎日暑いですね。 なのでちょっと涼しげな画を一枚

    さて、今回はお盆休みを利用して飛騨高山へ遊びに行ってきましたのでその様子を少し。

    平成建設フェイスブックページにも投稿させていただいてますので、まだご覧になっていない方は是非『いいね!』お願いします。
    平成建設FBはこちら!

    こちらが飛騨高山の古い町並み

    趣があっていいですよね。私は大好きです。

    この古い町並みは文化庁より『重要伝統的建造物群保存地区』に指定されています。聞き慣れないですよね。

    簡単に言えば、町並み全部が重要文化財に指定されている感じです。

    この町並みには、土産物屋や雑貨屋、おしゃれな喫茶店や飛騨高山名産の味噌や日本酒の店などが立ち並んでいます。もちろん一般住宅もあります。

    酒蔵の目印 杉玉

    どの建物も、歴史的価値のある建物を活かす使い方をしています。景観に統一感があり、メンテナンスもばっちり。古臭さは微塵も感じません。

    散策していてとても楽しく、癒される街です。

    高山の建物群でもひときわ立派な建物

    日下部民芸館と吉島家住宅 2棟とも国指定重要文化財です。

     

    大工ですから、つい目がいってしまいます。 

     

    こんなの自分には造れないなぁ...

    先輩大工の技術の高さと、町並み保存の高山の皆さんの取り組みに感謝尊敬です。

     

     

     

     

     

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    北村 武留(きたむら たける)

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  • March
    12
    2013

    げんのう

    こんにちは 大工の北村武留です。

    今日は大工道具の一つ、玄能のおはなしを少し。

    先日、先輩大工さんからこんなものをいただきました。

    image

    木の枝。ただの木の枝・・・ではないんです!!大工にとっては。
    玄能の柄にするには最適な木材なんです。
    写真の長いほうがカマツカ、短いほうが白樫です。
    カマツカは、固く折れにくいため鎌の柄に使われていたことがその名の由来。
    別名牛殺し(ウシコロシ)とも言い、牛の鼻輪材に使用されたり鼻輪を通す穴を開けたりするのに使われていたそうです。また、牛が枝の間に角を入れると抜くことができなくなるくらいに強靭な枝だからとも言われています。
    白樫は大工道具には欠かせない材です。玄能の柄をはじめ、鑿の柄や鉋の台など幅広く使われます。

    大工は自身の体格や癖、好みによって玄能の柄の長さや太さ、曲がり具合などオリジナルのものを作ります。より早く、美しく建築するための工夫です。

    ちなみにこちらは私の大事な玄能たちです。

    image

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    北村 武留(きたむら たける)

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