• April
    18
    2016

    色々と試みております!

     

    なんか、つられてしまいました。

     

     

     

    ようこそ。 ここは大工工事部 平松のブログです。

     

     

     

     

     

     

    先日、T様が加工場にいらっしゃいました。

     

     

    古材を集めるのに十何年もかかったということを初めて聞きました。

     

     

    あらためて、心して仕事に励まさせていただきます。

     

     

     

     

     

     

     

     

    さて、前回もお伝えしましたように梁の刻みに入っています。

     

     

     

     

    梁だけでも色々な樹種を使ってあります。

     

     

    杉、檜、松、栗、欅 は確認しています。

     

     

     

    前にお伝えした、面出しした部分がわかりますでしょうか。

     

     

    写真だとわかりにくいですが、上の幅が大きく、下が狭くなるようにして上から落とています。

     

     

    こういった事も理解してから墨を出さないと、仕事がとまってしまいます。

     

     

     

    いいところを写真におさめてもらっていました(笑)

     

     

    相手が古材になってからは、研いできた刃物も一日ももたず、切れなくなっている感じがします。

     

     

    材が大きいのでつい大きな鑿を手にしてしまいがちですが、小さな鑿をうまく使うようにと教わりました。

     

     

    研ぐのも楽だし、崩していくのは小さな5分の鑿でも充分なんですね。

     

     

    大変勉強になります。

     

     

     

     

     

     

     

    右から突き鑿、穴屋鑿(首ながという方もいます。)、普通の叩き鑿。

     

     

     

    長いのは今まで使ったことなかったです。

     

     

     

    今回は材が大きく、深いところや大きな面をさらうのにとても重宝しています。

     

     

     

     

     

     

     

     

    話は変わりますが、角のみを古材でも使えるように改造しました。

     

     

    何度か改良を重ねて、現在この形です。

     

     

    芯に合わせる苦労からは逃げられませんが、かなり役立つ予定です。今後さらに改良を重ねていきます!

     

     

     

     

     

     

     

    ルーターも色々やって、現在この形です。

     

     

    2階の柱の根ホゾ(下のホゾのことです)の胴突き部を平らにするために工夫しました。

     

     

     

     

     

    水墨(水平の基準墨)から平行に当て物をして、その上を滑らせるように特製ルーターを使えば、水平な面を取れるというわけです。

     

     

     

    ルーターでなくても出来そうですね。困った事が出てきたらちがう機械でも試してみたいと思います。

     

     

     

    しかしだいぶマニアックな話になってきました(笑) 

     

     

     

     

    やった事をすぐ忘れてしまう悪い癖のある自分にはとてもいい、仕事日記を書いてる気分です。

     

     

     

     

    自分は、こういった工夫をしている時が夢中になってとても楽しいです。

     

     

     

     

    新しいものを生み出すというより、昔から手を動かしながら色々なアイデアを出していくやり方が一番性に合ってます。

     

     

     

     

    数がありますからね、うまく使えると格段に生産性がよくなると思います。

     

     

     

     

    やっぱりこの仕事、おもしれェーー!!です(笑)

     

     

     

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    平松 哲朗(ひらまつ てつろう)

    一級建築大工技能士

  • April
    11
    2016

    土台の刻み終わりました。

     

    こんにちは 大工工事部の平松です。

     

     

    4月になりましたね。新入社員や新人大工が今年も大勢入りました。本社は何だか賑やかになっています。

     

     

    会社に入ってから、基本的に現場に出させてもらっているので、久しぶりに4月を感じたような気がします。

     

     

    僕らもその溢れるエネルギーをもらってさらに励んでいきたいと思います!

     

     

     

     

     

     

    さて、古材の現場は土台の終盤です。

     

     

    金輪継ぎ、自分もやらせてもらいました。

     

     

     

    まずは小口と胴突き部を切り、斜め部分をズバッと落とします。

     

     

     

     

    切り落とした残りをひっくり返して、段差の墨の位置で固定します。

     

     

    そうすると角度がピタッとあうんです。

     

     

     

     

    ここに鋸をあてて、すり落としていくと、うまく鋸が入ります!

     

     

     

     

     

    渡邉さんから教えていただきました。 大工さんならわかる「なるほど!」というポイントですね。

     

     

     

     

     

    あとは、段を仕上げていき、最後にメチを作りました。

     

     

    メスの方は刻み出す前に、ホゾ穴をあけるタイミングで角のみであけておきました。

     

     

    先にこうしておけば大分手間を省けます。

     

     

     

     

     

    新兵器も大活躍しています。これは「角(すみ)ぞりカッター」という機械です。

     

     

     

    際まで削れる電気カンナのようなものです。これからの事を考えると、かなり期待できます。

     

     

     

    刻み終わったら、古材の半端で作った込み詮を打ち、芯墨が合うか確認しました。

     

     

     

    組んだ写真を忘れてしまいました。次回の仮組みまでお待ちください!

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    ついに、この時がきました。

     

     

     

     

     

     

    様々な任務を抱えていますが、今日は瀧本大工。刻みデビューです!

     

     

    小川さんから「あいつにもやらしてやってー」と。染みる優しさですね。

     

     

    たくさん勉強して、遅くまで研いでましたからね。準備万端でのぞみました。

     

     

    時間はかかりましたが、上手に出来ていましたよ!

     

     

     

     

    そんな最終日があって、無事に土台の刻み、完了しました。

     

     

     

     

    これからは2階の床組部分の梁を刻んでいきます。

     

     

     

     

     

    今度の相手は四角いものではないですからね、簡単には手がでません。

     

     

     

    これから先、様々な工夫を求められます。

     

     

     

    そのあたりも、今後なるべく細かく話していきたいと思います! 

     

     

     

     

     

     

     

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    平松 哲朗(ひらまつ てつろう)

    一級建築大工技能士

  • April
    04
    2016

    古材の継手

     

    こんにちは 大工工事部 平松です。

     

     

     

    一番体を追い込んだ状態で体重計に乗ってみたら・・・なんと記録更新しました!

     

     

    だけどいくらなんでも16歳って(笑) 

     

     

    こうなると何歳までいけるんだろう?ってなりますよね。 また体を追い込んで、記録更新狙います!

     

     

     

     

     

     

     

    ブログ効果?もあり、見学に来られる方も増えたような気がします。

     

     

     

     

    「来たかったけど、邪魔しちゃ悪いと思って来れませんでした。」

     

     

    お気遣いありがとうございます。

     

     

    大丈夫です、仕事最優先のご対応しかできませんが(笑)  

     

     

    百聞は一見にしかず。遠慮なさらずいつでもお越しください!

     

     

     

     

    いい場面を生で見られるかもしれませんよ。貴重な1シーンです。

     

     

     

     

    継手を組んでいるところです。

     

     

     

    継手は台持ちです。曲がったところをうまく利用して、梁の成をあまりいじめなくてすみました。

     

     

     

    精度もよく、こんなに強くなるのかと思うくらいの強度を感じました。

     

     

     

    躍動感というのでしょうか、とても迫力があって生命力のようなものを感じます。

     

     

     

     

    渡邉さん、刻んでいる間ずっと笑っておられました。おそらくですが、この仕事をめちゃめちゃ楽しんでおられるように見受けられました!

     

     

     

    「やったことないことやるときが一番わくわくするよ」と。頼もしすぎです!

     

     

     

    自分はこの仕事を目の前にして、笑えるのか?そんなゆとりはなさそうです(笑)

     

     

     

     

    このあと継手の下に柱、継手の両側に仕口の墨もされていきます。

     

     

     

    この後どうなるか、とても楽しみな箇所ですね!

     

     

     

     

     

     

     

    土台の刻みと並行して、梁の面出しという、あまりない仕事をさせてもらいました。ほぼそんな仕事ばかりですが(笑)

     

     

    before

     

     

    after

     

     

    一見、部分的に表面を削ったように見えますが、そういうわけではありません。

     

     

    文章でうまく伝えられるか不安です。少し場面を想像してお読みください。

     

     

     

     

     

    梁と梁をT字にかけるとき、通常上から落とすようにかけていきます。

     

     

    梁が四角い形だと何の問題もなく落ちるのですが、今回のように複雑な形をしている場合注意が必要です。

     

     

     

     

     

     

    掛けられる側の梁に、掛ける側の梁の形状を堀るのですが、その時に上から落ちるような勾配にしておかなければなりません。

     

     

     

    極端に言うと、逆三角形のような形になってないと、梁は上から落とせないのです。

     

     

     

    そこで、芯墨が出た段階で仕口の位置が断定できるので、逆三角形の向きになっているか確認し、もしそうでなければ整形していきます。

     

     

     

    面出している最中です。

     

    博康さん、なかなかマスクとってくれないですね~

     

     

     

     

     

    また、掛けられる側の梁も様々な形状なので、建築的におさまるのかどうか確認してから整形していきます。

     

     

     

     

     

    小川さんがちょうなを使って形を整えているところです。これは・・・ちょうなの出番、またもやありそうです!

     

     

     

    この仕事で見栄えが決まってくると言っても過言ではない、とても重要な仕事ですね。

     

     

     

     

     

     

    面をだしたら、仕口や根太の墨つけをしていき、「ひかり板」なるものをつくっていきます。

     

     

     

    型紙だと思ってもらえればいいと思います。解読するのがとても難しそうです。

     

     

     

    仕口を刻む時にこのあたりも説明できればなと思っています。

     

     

     

     

    なんだか難しい話になってきましたね。分かってはいましたが、やはりこの仕事とても難しいんです。

     

     

    形が見えてくるまでまだしばらくかかりそうですが、是非楽しみにお待ちください。

     

     

     

    今回も長々となってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!

     

     

     

     

     

     

     

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    平松 哲朗(ひらまつ てつろう)

    一級建築大工技能士

  • March
    25
    2016

    珍しい鑿

    こんにちは 大工工事部 平松です。

     

     

     

    最近体重計に乗るのが楽しみになってきました。どうやら日々の業務で肉体改造されているみたいです!

     

     

    体脂肪も落ちてきて、体内年齢は何と17歳!  うちの体重計が壊れてなければですけど(笑)

     

     

    その一方で、起き上がったり立ち上がったりするときに 「いててて」 と口にするようになってきました。

     

     

    腰周りの衰え方に自分でもびっくりします。

     

     

    総合的に見て現在32歳、妥当なところでしょうか。今回、体のメンテナンスも重要だなと日々感じています!

     

     

     

     

     

     

    土台の刻み、順調に進んでいます!

     

     

     

    継手は金輪継です。

     

     

     

    墨付けして・・・

     

     

     

     

     

    刻むと・・・

     

     

     

     

    こうなります!これが上下にピタッとはまり、真ん中に楔が入って強固な継手となるわけです。

     

     

    組んだところはまたの機会に載せたいと思います。

     

     

    渡邉さんの手にかかればさくさくっと片付いていきます。とてもいいお手本を見せていただきました。

     

     

    僕らも日頃の業務にはなかなかないので、経験を糧にできるよう頑張っていきます!

     

     

     

     

     

     

     

     

     

    渡邉さんのまわりには見物したくなるようなとてもいい道具がたくさんあります。

     

     

    一服の時、大工さんたちが大騒ぎしていたので覗いてみると・・・

     

     

     

     

    これは特大の鑿です。

     

     

    彫られているのは・・・富士山です!!

     

     

    「遊びで作ってもらったんだよー」とおっしゃっていましたが、これは歓声があがるわけです。

     

     

    静岡の大工って感じが出てて、とても粋ですね!

     

     

    飾っておくようなモノのような気もしますが、現役で使っているというのもまた粋ですね。

     

     

     

    過去に、「道具は使ってナンボや」と大工さんに言われたこともありました。

     

     

     

    自分もこの機に何か買ってみて使おうと目論んでおります。

     

     

     

     

     

     

    並行して古材も刻みだしました!

     

     

     

     

    次回は誰しも気になるそのあたりにも触れていきたいと思います!

     

     

     

     

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    平松 哲朗(ひらまつ てつろう)

    一級建築大工技能士

  • March
    22
    2016

    刻みスタート!

    こんにちは 大工工事部の平松です。

     

     

     

    卒業シーズンですね。先日、娘の卒園式に行ってきました。

     

    いろんなことにチャレンジして、できなくて泣いたり、できるようになって得意げになってたりした姿を思い出し、とてもグッときました。

     

     

     

     

     

     

     

    ここにも色んなことに立ち向かい、皆が帰ったあとにこのような姿で残された仕事を見て研究している人がいました。

     

     

    笑いをこらえてぶれてしまいましたが、いつもの彼です。

     

     

     

     

    現在彼は小川さんの下で墨つけをしています!監視下とはいえ、だいぶ凄いことをさせてもらっていますね。いい経験です!

     

     

     

     

     

    しばらく後ろから見てて、そういえば自分も昔こんなことしてた!と思いました(笑) もちろんそのまま僕も一緒に研究です。

     

     

    そしたら大工さんが何人も集まってきて・・・なんだか加工場がざわざわしてきました。

     

     

     

     

    そうです。ついに、〝刻み〟が始まりました!!

     

     

     

     

     

    ベテラン大工の渡邉さんです。とても名高い大工さんなので、この場に出させていただくのも少し恐縮してしまい・・・・ません!

     

     

    僕らはさらに貴重な経験ができると確信しました。

     

    以後よろしくお願いいたします!!

     

     

     

     

     

    まずは土台から。柱のくるところにホゾ穴をあけているところです。ホゾは今回柱が平均太いということもあり、1寸五分の穴をあけます。

     

     

     

     

     

     

     

    今日は僕のお兄ちゃん大工でもあります大山さんが見に来られました。

     

     

    前はよく似ているねといじられましたが、最近誰からも触れられなくなってしまい、お互い寂しく思っています(笑)

     

     

     

     

     

    近所の通りすがりの方も見物に来られることもあります。

     

     

     

    自分が言うのもなんですが、こんな機会あまりないことだと思いますので、大工さんであるない関わらず多くの人に触れ合ってもらいたいなと思います。

     

     

     

     

     

    最近デザイン部の方が写真を撮りにきてくれています。自分が撮ったものと仕上がりが全然違う(笑)

     

     

    ポスターでありそうな感じですね。これからはなるべくこちらのかっこいい写真を使わせて頂きます!

     

     

     

     

     

     

    さて、自分はというと・・・ボーナスステージ(梁の埋木)がありましたので、

    少しソロ活動をしています。

     

    といっても、古材が重くて近くにいる色んな人たちに

    助けてもらいながらですが(笑)

     

     

     

     

    これまであまり技術的な事を書けていないので、埋木での小ネタをひとつ。

     

     

     

     

    古材はとてもかれている(乾燥している)ので、鑿をたてるとボソボソになりがちです。

     

    特にこのクリの木はそうでした。

     

    これまで確認しているだけで、ケヤキ・クリ・ヒノキ・スギ・マツがありました。燻されていい色がついていますので、見分けるのがとても難しいです。

     

     

     

    鑿を切れるように研ぐ事はもちろんとても大事な事ですが、ボソボソになって困ったなという時に

     

     

     

     

     

    少し濡れ雑巾でふいてから・・・

     

     

     

     

    鑿だてすると、調子がいいです!

     

    小ネタですが、古材に限らず色んな所でも応用できる事かなと思いましたので載せてみました。

     

     

     

     

     

     

     

    さあ、いよいよ〝刻み〟だしましたね~。

     

     

    次回もお楽しみに!

     

     

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