皆様、こんばんは。
大工の福田昌平です。
I様邸リニベーションで一番の見せ場、
HEISEI DESIGN STUDIO 現場密着ブログ「白い畳×墨の建具」
のタイトル通り、白い和の空間の掘りごたつを、ご紹介しようと思います。
樹種は、白い和の空間にも合う、栗の木で制作させて頂きました。
ただ、無垢材はプリント合板などとは違い、どうしても反りや狂いが、
多かれ少なかれ出てくるので、天板の反り止めをどのように対処するかが、
一番難しいと思います。
しかも、反り止めでよく用いる吸い付き桟などは、こたつの井桁にあたらないようにすると、
短くなって効果が薄くなってしまったり、こたつ布団を挟むと安定が悪くなったりするので
木口から止めることにしました。
さらに、天板表から見たときに、その空間のイメージを損なわないよう、
下端だけにしてあります。(手間はかかりますが…汗)
そして、足にも一工夫。
お施主様に一年を通して快適に使っていただきたいという想いから、
根元のブロックが外れて、布団を挟んだ時とそのままの時の、
天板までの高さを調整することができるようになっています。
ちょっと自慢気ですが、白い和の空間にぴったりの一点物の
掘りごたつができたと思っています。
みなさん、今日もお疲れ様です。
大工の福田です。
唐突ですが、無垢材を扱うとき耳や角、木目ってどうしていますか?
皆さんの周りの、無垢材はどうなっていますか?
私は、なんとなく?感性の赴くまま?本能に逆らわず?
(もちろん、その場所・その部材には何が一番かを常に考えながら…)
耳を取ったり、面を取ったりしています。
それがこの間のI様邸で、設計士の角谷由美さんに、
見ただけで誰が木取ったかわかるよ。と言われ、本当ですか?
と思ったのですが、実際そんな出来事があって、びっくりしました。
破魔矢をかける部材を作るとき、自分は他にやることがあったため、
原田に「こんな感じにして」と頼み、原田が「できました!」と見せてきて、
「もっとこうしてよ」と言い、また「できました!」と見せてきて・・・、
そんなことを繰り返し、できた部材を原田が取り付けている所だけ見ていた
角谷由美さんが、「原田君、福田君みたいな木取りするね。」なんて言ったから、
二人ともびっくりしてしまいました。
こういうところにも、大工の個性が出るのかもしれません。
そういうことを考えると、無垢材の見方がまた楽しくなりそうです。
こんばんは。
大工の福田昌平です。
引き続き、リノベーションさせて頂いたI様邸からお伝えいたします。
タイトルで「大工による家具」と書かせていただきましたが、
家具屋さんでなく大工が作る意味を毎回考えています。
やはり一番は、お施主様とダイレクトの関係を築かせて頂けていることと、
建築と絡めた仕事ができることではないでしょうか?
今回のTVボードも、位置決めから、
ご提案させていただき、
設計士のイメージを崩さないよう、お掃除のし易さも考え、450mm跳ねだすTVボードも
側板を下地まで伸ばし、周りはクロス下地用ベニヤで囲い、絡めました。
そこから照らされる、LEDテープライトも、
目線にテープライトが入らないように、光った時にテープライトの玉が映らないように、
クロスのサンプルを持ってきて、検討して場所によって溝・取り付け方を変えています。
もちろん、「餅は餅屋」という言葉もありますが、
仕上がりを見てください!!!
私は、「大工による家具」も価値があると思っています。
ご無沙汰しております。
大工の福田昌平です。
この間リノベーションさせて頂いた、
I様邸の仕事を大工観点で紹介していこうと思います。
まずは、はしごづくり。
昔の大工さんは、年明けの仕事始めに、よく新しいはしごを作った、
とのことですから、現代の大工も負けていられません。
まずは、寸法加工後の側面の手摺の反りを見て、内側に反ってるように
配置しておくのが、ポイントです。
そうすることにより、一番上と一番下の手摺と段板をビス止めしておけば
(もちろん見えなくしますが)、
間の段板が外れてこようとはなりづらいからです。
あとは、段板の内法を測って切るのではなく、押し切りで定規をこさえて
切れば、寸分の狂いなく同じ寸法の段板が量産できます。
(写真はないですが…汗)
んで、真空状態になるぐらいに、ボンドもビスもいらないぐらい
(使いますが…(笑))
丁寧に穴掘って、(鉛筆の墨、半分を目安に…本当ですよ)
ボンドをつけてクランプで締め付ければ、完成です。
おっと、細部の加工や
塗装も、忘れてはいけませんね。
どうですか?アルミや既製品でできているのも、機能的で良いかもしれませんが、
お部屋にマッチしていて、素敵じゃないですか?
こんにちは。初めまして、大工の油谷といいます。
このたび、先輩方に触発?されてブログを書かせていただくことになりました。
「まさか、油谷が?」と周りからいわれそうですが、書いちゃいます(笑)
始めてなので何を書こうか迷ったのですが、先日担当させていただいた新築住宅の家具を製作する機会が
ありましたので、その話を。
製作したのは、TVボードとローテーブルの二つです。
こちらはTVボード。川崎大工が扉の調整中です。
扉はタモの無垢材をルーバーにして作ってます。
こちらがローテーブルです。駒井大工が足の加工をしております。
ちなみに、テーブルの天板はモンキーポッドといいます。
この~木なんの木気になる木、というあのCMの木です。
重厚感があって、かっこいいですね。
普段は、現場での作業がほとんどですが、こういった家具製作をさせていただくこともあります。
あ~、現場に運ぶのが楽しみだなぁ