こんにちは 大工工事部の平松です。
先日、会社で気持ちよく寝ていたら蚊に集中攻撃されました。
腕に30か所以上、よほど旨かったんですね。すごい事になっています(笑)
さて、古材の現場はひとつ節目を迎えました。
2階床梁、1階の柱の仕事がまとまりました!
自分はいろいろな任務を併用しながらも、主に梁の方を刻ませてもらいました。
博康さんが柱リーダーです。
出来たものは仮組みまで大事に保管です。
一本一本なめまわすように触ったと思います。個性ある梁は番付だけで思い浮かぶようになってきました。
これまでの写真を見直していると、紹介しきれていなかった仕事があったのでこの機に紹介させてもらいたいと思います。
まずは「尻挟み継ぎ」(しっぱさみつぎ)。
金輪継ぎに近い継手です。メチが内側に入る事で仕上がった時に金輪継ぎよりスッキリとした見た目になります。
・・・・変な名前ですね(笑)
これはケラバの小口部分です。
今回、切妻の屋根なので破風板と母屋の仕口をどうしようかという話がありました。
これだけ見ると車知継ぎに似たような仕事に見えますが、これは「引きどっこ」という仕事です。
検索すると詳しく図解されています。自分にはそこまで詳しく説明できないんですが、これぞ「いにしえの技」という紹介もされていました。
こんな事を体験できるなんて・・・という仕事ですね。
写真の薄ベニヤは墨付けに使っている型板です。
この形の雄部分をつくり、破風板に蟻溝を付くことで引き寄せます。
そして車知栓で引き寄せる事で、小口につけるような仕事となります。
破風板の方はまだ刻んでいませんが、この部分の取り付け時を想像すると背中から汗がでます(笑)
何と、破風のおがみのところには「懸魚」(げぎょ)も取り付け予定があるみたいです!
そのあたりもどうやっていくのか、ぞくぞくしますね!!
毎度長々と、お付き合いありがとうございます。
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こんにちは 大工工事部 平松です。
少し暑くなってきましたね。今年はいつもよりさらに暑いらしいです。
皆様も体調の方お気をつけてください。
先日、日常ですが家へ帰ると嫁さんが炎上してました。
「あのブログ何なの!」
見てんだ・・・と思いながら(笑)
そうですよね。冗談でも言ってはいけなかったですね。
あと40年やるつもりですから。
命、大切にします。
今日はまた新しい道具が開発されたので、その様子をお伝えできればと思います。
実は半年前から、この部分の仕事をどうやったらうまくできるかといろいろと頭を悩ませていました。
一階の天井板の“しゃくり”です。
凸凹したものに水平に溝をついていく作業です。
あれこれ考えてみましたが、効率的に進めるいいアイデアがなかなか出ずにここまで来てしまいました。
そんな中で自分があの曲がった梁にてこずっている間に、博康さんがサクサクっと作ってくれていました!
首切りカッターという機械に、治具をつけてあります。
まっすぐな定規を水墨と平行に据えて・・・
その上を走らせるだけで、どう曲がっていようが水平な溝をつけます!
感動しました。
安心感のある、使い心地のいい道具です。
さすが先輩!! いろんな人達のアイデアが集合して困難に立ち向かっています。
半年前からもやもやっとしていたものが、すっきりとれた感覚です。
かなりかかるかと思っていた仕事も、順調に進んでいます。
またひとつ、いいモノがうまれました!
そういえば古材にも昔の“しゃくりの”痕跡がありました。
よく見ると、ちょうなの跡のようですね。
機械なしでどうやって仕上げたのかも気になりますが・・・
昔の大工さんにも負けないいい仕事ができていると思います!
さて、小屋梁の墨つけでは・・・
写真だと見づらいですが、いったいどうやって墨をしたのか・・・
どう考えてもわからない事になっています。
こちらも少しずつ、チラ見しながら、いつか解説できるように勉強します!
こんにちは 大工工事部の平松です。
きのう帰りに新人の時お世話になった工務部の大先輩に数年ぶりにお会いしました。
十年経っても忘れられない思い出がいろいろと湧き出てきました。
ちょうど目の前の仕事の難しさに愕然としていたところでした。心強い後押しをしてもらえたような気がして、とても感謝しています!
この曲がったの、やはり強敵でした。
上に掛かったり下をくぐったり、入り乱れです(笑)
渡邊さんから「命がけでやれよ」との言葉をいただきました。
この言葉もそうですが、一生忘れられない仕事になると思います。
組んでみないと解決できないところがあったので、手間はかかりますが、一度組もうという話になりました。
このあたりの仕口は自分の方で刻ませてもらいました。
気になってた下にくぐる箇所のくっつき具合も無事解決して、ホッとしているところです。
命、減った気がします(笑)
上にかかったところを下からのぞいた写真です。
かかりの浅いところにはダボもいれてありますが、それだけでは不安なのでさらにボルトで補強する工夫もしました。
新築の土台で使っているザボールという金物を埋め込み、上から締めつけます。
新旧の技術の融合がしてあるような箇所になりました。
組んでみて思うことは、やはり墨の精度がすごいという事です。
刻んでいる人が口をそろえて言っています。
実物がないのに頭の中でこのイメージができている事は本当にすごい事だと思います。
墨つけは小屋組みが始まりました。
さらに難しそうな仕事が待っているようです!!
命、なくなっちゃいそうですね(笑)
おまけ
彼も命がけです(笑)
またやっちゃいました。
長澤ブログファンの皆様、期待を裏切ってすみません。
題名ってなかなか悩みどころなんです。
さすがブログの大先輩、調子のいいやり方を知っていますね。
ようこそ こちらは大工工事部の平松のブログです。
先日、保険屋の小母さ・・・きれいなお姉さんが、「作業服の人を見ると萌えます!」と言っていました。
テンションが上がるというような意味合いでしょうか。
そういう使い方するんだ!と学びました(笑)
という事で、今日は大工の萌えポイントを紹介していきたいと思います!
まずはこれ(笑)
胴縁カッターをアレンジしました。
大工さんしか意味わからないですよね(笑)
通常の状態はこうです。
超マニアックですいません(笑)
なぜアレンジしたかというと、建具があたる柱の面を平らにするという難問に直面したからです。
一見四角の平らに見える柱も、建具が当たるとなるとNGになるものばかりです。
さて、どうやってやろうかという所から話は始まりました。
自分なりに思いついたようにやってみましたが、なかなかの手間。
家の大きさは130坪もありますから、建具の数も相当あります。
少しでも早く終わらせる為に、小川さんから色々とヒントをもらいました。
過去に丸太に面を出すときにしていた仕事の話をしていただき、その話を元に今回の問題を解決する策を練りました。
上端がとりたい面です。柱がねじれ、反っていることが伝わるでしょうか。
これを芯墨から平行に、きれいに面をとりたいということです。
まずは同じ幅で作った定規を芯から平行に、両側に打ちます。
この段階ではビスを打っても大丈夫な部分がまだ残っていますから、面をとるならこの段階でやるべきですね。
そして特製胴縁カッターを定規に滑らせていくと、芯から平行な面をとれるというわけです。
安い材料でなかなか完成度の高いものができたと思います!
シンプルさと、安さ、早さ、高ナットのシルバーが萌えポイントです。
全ネジとナットでのばした部分が盤の下端と平らになるようにしてあり、定規のキワまで取ることが可能です。
前にお伝えした特製ルーターに近い考え方ですね。
しかしルーターとはパワーが全然違います。
硬いケヤキも難なく平らにしていってくれました。
過去には何度も硬い木のねじれや反りに困った経験があります。
この特製胴縁カッターがあれば・・・今後の仕事にも大きな可能性を感じますね!!
まことに勝手な見解ですが、面を出すのが格段に早くなって、小川さんもだいぶ萌えてくれていたと思います!
こんなので萌えてくれるのはタッキーくらいでしょうか。特製折りたたみ棚です。
どんな状況でも整理整頓は心がけたいものです。使い方もアレンジしてます(笑)
使われていないものがあったのでちょっとお借りしました。
話は変わりますが、新顔もチラホラと応援に来ております。これまでも撮りそびれた方もいます。
2課の駒井大工です!
大工工事部は人数が多いということもあり、1課、2課、3課、4課に分かれています。
最近のメンバーで言うと、千秋さんと自分は1課。写真の駒井大工が2課。小川さんとタキレンが3課。博康さんが4課。
社内事情ですが、全部の課の人がいるなんてなかなか見られない光景です。平成大工集団、総力戦ですね。
今後どれだけの社員大工が関わっていけるのか、というのも楽しみです。
ブログを書いてくれる人も出てきてくれるとイイなー(笑)
こんにちは 大工工事部 平松です。
先日の九州の地震の映像は衝撃でした。
熊本城をはじめ大型建造物や民家が倒壊しているのをみると、大工としてもショックが大きいです。
自分の地元が長崎県というのもあり、色々と心配もつきないですが、今何もできないことがもどかしい思いです。
一日でも早く元の生活に戻れることを心より祈っています。
前回は梁の刻みに入ったところでした。今回はこれまでにあった様々な仕事を紹介していきたいと思います。
まずはこれ。車知(しゃち)継ぎといいます。
古材には多くの箇所にこの仕事がしてありました。
昔からある伝統的な継手であることが窺えます。
古材の欅を削って作った車知詮(しゃちせん)を打って、強固な継手となります。
上に飛び出しているのが車知詮です。これは仮組みの為、抜けるように穴を開けてあります。
梁の成がちがうものを継ぐので、小さい方の形をひかって(型どって)、五分ほど入れ込みます。
小口にひかりつけるのは、これまでと違ってまたちがう難しさがあります。
次は兜蟻掛部分の面越(めんごし)という仕事です。
梁の上部が仕上がりとして見えてくるところはこのような仕事を求められます。
もう一息というところの写真です。
このあともう一度くせをとって、あとわずかのすきまを無くしました。
車知継ぎもそうですが、こちらが構えるような仕事は、先頭をきって渡邉さんが向かってくださいます。
頼もしい大工さんの後ろ姿を見させていただき、自分達も奮闘しています!
千秋さんの首なが鑿も大活躍していますね! 兜蟻を逆さまにして刻んでいるところです。
矢崎さんも応援で来てくれました。隠れる所にかすがいを打って、材がグラグラしないようにして仕事をしていますね。
博康さんが入り組んだ部分を攻めています。
このあたりが組み上がったらどのように見えてくるのか、いつマスクが取れるのか、とても楽しみです!
仕事が出来たらその都度組みながら、距離や矩を確認しながら仕事を進めています。
棟梁が近くで墨つけをしておられるので、刻んでいて迷うところもすぐに解消しながらできる為、とても効率的な配置です。
写真見るまで気付かなかったですけど、この日は5人きれいに平行に並びましたね(笑)
奥では梁の墨がまとまり、小川さんが1階の柱の墨つけが始まろうとしています。
何度も言ってるような気がしますが、刻みが進むにつれてますます昔の大工さんの技術の高さを感じます。
渡邉さんも「素晴らしい!」とおっしゃっていました。
未来の大工さんにそう言ってもらえるように、一丸となっていい仕事を残していきたいと思います!